2008 |
10,04 |
本日特別講義があって、細胞死=アポトーシスについてのお話を聞きました。
要点を極太激短に纏めると、「細胞が増殖するにはアポトーシスが必要不可欠である」。
まぁこれだけ言うと別に大したことでもないように聞こえるんですが、細胞が死ぬ時って、ただ静かに死んで行く訳じゃなくて、壊れるときに「後は頼んだ!」と周囲の細胞に送るらしい。それが細胞の増殖を引き起こすんだって。
プラナリアとかトカゲとか、体を切っても再生するでしょ。あの再生の仕組みを調べているうちにわかったことらしいです。細胞死が起こってるところに細胞の発生が物凄く盛んなのに着目したようです。
そしてこれはがんの発生にも関係しているらしい。
この「後は頼んだ!」というメッセージをキャッチした場合は再生が起るんだけど、うっかり癌細胞がキャッチしちゃうと癌化するんだって。癌細胞は正常な細胞よりも増殖能力が高いからこのメッセージをキャッチしてものすごい勢いで増殖して正常な細胞を破壊しつつ領土を広げていく……って事らしい。
この「後は頼んだ!」のメッセージにあたる物質も発見されていて、こいつの分泌をコントロールすることで全く新しいタイプの抗がん剤が作れるかも知れないってことで、研究が進められてるようです。
癌に限らず、細胞死が原因で起こるパーキンソン病やアルツハイマー病なんかもこの物質のコントロールによってどうにかできるかも知れない。こういった神経変性による病気ってまだ完全な治療法がなくて、対症療法、つまり症状を抑えることしか出来ないんです。研究が進んで細胞死を完全にコントロールできたら……それって、根本的な治療ができるってことじゃない?
なーんて事を考えたらちょっと興奮してしまいました。
私、アポトーシスがそこまで奥の深いものだとは知らなかったですよ。
ところで、遺伝子操作の説明の一環で山元大輔という人がショウジョウバエを使って作った突然変異体の紹介がされたのだが、この変異体、何とオスがオスに求愛行動をする。
というのも、メスに対する嗜好性が欠落しているのだそうな。当然全くメスに求愛しない。ただひたすらに野郎の尻を追っかける。まさにハエたちの男の園。(笑
性欲に悩まされないため、山元教授はこの突然変異体をsatori(悟り)と名付けたそうな。
……悟り。orz
いやいや真面目な話なんだろうけど、それにしてもネーミングセンスが秀逸すぎるだろ。
因みにこのsatori変異体はメスでは発現しないらしい。どうやら行動に影響を与えるたんぱく質の作り方が違うのが原因らしい。
調べてみたら他にもokina(翁)という変異体もあるそうです。
交尾はするけれどいつまでもずっとしてたりあっという間にやめたりするからってのが由来らしい。
山元教授のネーミングセンスに嫉妬。
水滸伝との出会いの書は陳瞬臣・手塚修監修の漫画『中国の歴史』。初恋の人は林冲ですが何か。
山田章博と田中芳樹とKOKIAが大好きです。
『幻想水滸伝』も大好きだけど水滸ネタが尽きてきたならいい加減名前だけ使うのやめて欲しいぞ。(´・ω・`)