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曇った鏡

黒曜苑 更新履歴兼日記
2024
04,26

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2008
10,25
10月19日の日記につらつら書いたマラリアに効く生薬について新情報。

鴉胆子、中国で採れることが判明。
福建、広西、雲南、広東などに分布。産地、村端、路ばた等の低木林の日当たりの良い場所に生えているそうです。因みに学名はBrucea javanica
マラリアに対する効果は三日熱≫四日熱>熱帯熱となり、マラリア原虫の殺滅に有効。
服用方法は鴉胆子の成熟果実を種を潰さないように桂円肉、カプセル、または小麦粉の皮で包む。これを毎日10~12粒、8時間に1回、7日間服用。
副作用は嘔吐と下痢。下痢はともかく嘔吐はせっかくの有効成分がおじゃんになるのでどうにかしないといけない。相互作用があるかどうか分かんないけど制吐薬とかと併用すれば大丈夫かな。
兎も角も中国で手に入ることが判明した以上、治療薬の候補に復活。

黄花蒿、検索してもなかなか出ないと思ったら青蒿の名の方が一般的なことが判明。
鴉胆子と違い、原虫の発育抑制と発熱を抑える。効果はクロロキンよりも高く、キニーネと比肩し得る。
効果が高く即効性、というところは前回と変わらないが、単剤投与だとやっぱり再燃率に問題があるようだ。
錠剤を熱帯熱マラリア患者に投与したら1か月以内に100%再燃したというデータがあるようです。まぁさすがに武松が拾ってきたのは熱帯熱じゃないと思うけど、それにしても再燃率高いよ。
一応単剤投与でも油剤、油懸濁剤なら再燃率を8.7~18.2%まで下げることができるが、投与方法が問題で筋肉注射だった。駄目だこりゃ。尚、このデータは熱帯熱だけでなく三日熱にも言える。
再燃率100%は熱帯熱マラリアということもあり治療薬候補としては健在だけど、単剤投与だと心もとないので、鴉胆子の方が有利かも知んない。

参考文献
「図説 漢方医薬大辞典<中国薬学大典>」陳存仁 著/講談社
「原色 中国本草図鑑」人民衛生出版社/株式会社雄渾社



科学英語のプレゼンのテーマは結局結核にしました。
時間がない上に張順ネタは流石によく良く分らん。一応潜水医学という分野はあるようだけど、ダイビングの知識が無いのでいまいちピンとこないです。ダイバー用のサイト行ってもスノーけリングの話ばっかりで素潜り(スキンダイビングというらしい)の話が少ないのです。調べ方が悪いのかな?
結核といっても、ただ単に病理とか薬の作用機序とかだと芸がないしやっててつまらないので診断学方面から攻めてみました。薬学部じゃ病気のメカニズムは学んでも、医学部と違って実際にどうなのかとかいう解剖学的なことは殆どやらないので。
付け焼刃&殆ど手探りながら、聴診の判断基準とかX線の読み方とか勉強するのは結構面白かったです。
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プロフィール
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女性
誕生日:
1985/08/16
職業:
大学院生
趣味:
絵描き、漫画・ゲーム
自己紹介:
今春から大学院生&ペーパー薬剤師。
水滸伝との出会いの書は陳瞬臣・手塚修監修の漫画『中国の歴史』。初恋の人は林冲ですが何か。
山田章博と田中芳樹とKOKIAが大好きです。
『幻想水滸伝』も大好きだけど水滸ネタが尽きてきたならいい加減名前だけ使うのやめて欲しいぞ。(´・ω・`)
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