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曇った鏡

黒曜苑 更新履歴兼日記
2024
04,19

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2009
03,09
一昨日、土曜日に親知らずを抜きました。
といっても右下の1本だけです。他の3本は歯茎の中奥深くで眠っているので抜けるのが今回抜いた1本だけだったのです。
うちは両親共にエラが張っていて、当然私もエラが張った顔なので生えてきても綺麗に生え揃うだろうとタカを括っていたんですが……両親ほどじゃなかったのか、たまたま親知らずが機嫌を損ねたのか、横向きになって生えてきてしまったんですよね。orz

で、親知らずを抜くにあたって友人からどんな感じなのか聞いて回ったところ、
「死ぬほど痛い」
「1~2週間ほど死んでた」
など、散々脅されたのでビクビクしながら抜いたわけですが。


1本だけだったかも知れませんけど、案外平気でした。
抜いた後、歯茎を縫ったりしてるので初日はジュクジュク出血しててご飯も食べられませんでしたが、翌朝にはもうご飯食べてましたし、痛み止めも初日と翌朝くらいしか飲まずに済んでおりましす。
問題といえば麻酔が効きにくい体質だったので、麻酔を追加するために手術時間が延びたとか、かさぶたを作るためにある程度の出血は必要なのに、出血が少ない体質だったのでわざわざ出血させられたとか、そんなところでしょうか。(^^;
術後、麻酔が効きづらいのも出血しにくいのも母から受け継いだ体質だと言うことが判明。酒飲めないのに麻酔が効きにくいって、何だかなぁ。

余談。

出血時間と肝機能には関係性があります。
出血が起こったとき、止血するには血小板が必要だと言うことは中学~高校の生物で習うと思うので、大体皆さんご存じかと思います。が、実は血小板以外に凝固因子なるものが必要なんですが、こいつは肝臓で作られます。
そんなわけで、肝機能が衰えていると止血が起こりにくい。つまり出血が止まりにくいのです。
だから酒好きな人は要注意。お酒は肝臓に負担をかけるので、お酒で肝機能が弱ってるときに大けがしたりすると怖いわけです。

因みに凝固因子を作るにはビタミンKが必要。だからビタミンKが不足していると出血傾向になります。

因みに因みにワルファリン(ワーファリン)なんかの抗血栓薬はこのビタミンKの働きを妨害して血が固まるのを防ぐことで血栓を作られないようにする薬。だから抗血栓薬を飲んでる人はビタミンKが豊富に含まれる納豆なんかは食べちゃダメなんです。
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2009
02,01

本日ニュース(報道ステーションだったかな?)で興味を持った事があったのでちょっくら語ってみようと思います。
伝統薬業者の特集です。

製薬会社が大量生産して薬局に溢れかえってるお薬の他に、昔から子々孫々に継がれてきた伝統あるお薬ってありますよね。大体丸薬や煎じ薬みたいな生薬系のお薬です。
これらを総称して伝統薬というんですが、現在現在存亡の危機にあると。

何故か。
薬事法の改正で薬の販売は対面販売――要するに、「ありとあらゆる薬は薬剤師を通して買え、通販ももちろん駄目!」……という事になるからです。
伝統薬の顧客は比較的高年で、昔からお世話になっている、親が使っているから使っているとかいう、経験的に愛用している方が多いようです。勿論数もそんなには多くない。
したがって、伝統薬業者の収入の殆どは通信販売によるものなのだそうです。当然、薬事法の改正で通販を法的に規制されたら伝統薬業者は廃業の危機に立たされるわけです。

因みに、伝統薬の事を差し置いても私もこの法案には反対。
薬局数が少ない過疎地域の人や、障害があって薬を買いに行くのが困難な人たちにとって薬の通信販売は生命線ですから。
自力で薬局に行けなかったら死ねとでも?

一方、サリドマイド事件みたいな薬害被害者の方々はこの法案を支持しています。薬に関する十分な情報提供がされなかったために起こった事件ですから。
そもそもこの法案は、こういった薬害を出さない為にも薬剤師みたいな専門家のアドバイスをきちんと受けて薬を使ってもらうためのものなんですよね。
OK、趣旨はわかる。趣旨は大いに賛成だ。
そしてインターネットでも何だかよく分からん薬が溢れかえっていて、消費者が安易に手を出しやすい。これは大いに問題だと私も思う。そういうのの抑止力が欲しいのもわかる。

余談。
携帯版の方にも「ウン十キロ激やせ云々」とかうたってるいかがわし過ぎて突っ込む気も起きない広告見ますよね。
言っときますが本当にそんな危ない薬が一般用医薬品として厚労省の認可を受けられる訳ないので手ェ出さないで下さいね。怪しげな薬使ってアクシデント起こそうが、誰も助けてなんかくれませんよ。
重大な副作用を起こした場合、救済するシステム(医薬品副作用被害救済制度)もありますが、ちゃんとした医薬品をちゃんとした使い方で使わなければ保障は受けられません。

さて話をもどそう。
そんなこんなで確かに問題はあるけど、現在進行形で薬の通販が命綱だって人を見捨てて良いかって言ったらそれはないでしょ。絶対に駄目でしょ。
サリドマイド事件とかはともかくとして、ネット上の薬の氾濫に付随する色々ついてはある程度は消費者の責任もあると思う。
消費者一人一人が気をつければ絶対にある程度は防げるんだから、そこは教育の問題だと思うの。消費者意識の教育。そして何より薬のもつ危険性の教育。

伝統薬業者の方も言ってたけど、何も対面販売だけがコミュニケーションツールじゃないんだからさ。
因みにニュースの中で伝統薬業者の方は電話で顧客の話を聞いてカルテまで作って、よく相談した上でお薬を渡してる方がいらっしゃいました。情報提供、してることにならないんですかこれ。
因みに因みに伝統薬について情報提供できる薬剤師はそうそういないと思いますよ。伝統薬どころか生薬ですらかなり怪しいですよ。
まぁその対策に生薬の授業が私たちのカリキュラムに入ってるんでしょうが、基本的に漢方みたいな経験的医療はそういう研究室を専攻しない限り薬学部で大した知識は得られませんよ。(ツムラのお膝元の岐阜薬科とかは違うかもしれないけど)

……そういう現状もあるので、こういう伝統を維持持って薬を扱っている方々を販売者として認定することは出来ないんでしょうか。
或いは富山の薬売りよろしく配置販売にすれば良いの?どうなの?
いずれにしろ、情報提供者になれないからその販売形態を潰しちゃえって言うのはやっぱり何か違うと思う。潰すんじゃなくて、視野を広げて別の方法を考えようよ。

それにしても「伝統薬が廃業に追い込まれるのは仕方ない?」ときかれて厚労省の人が否定しなかった……つーか思いっきり肯定してた風なのには流石に腹立った。
マスコミの編集による効果だと思いたいが、特にカットも何も入ってなかった気が。orz

正直言って私は伝統薬の科学的根拠とかは半信半疑です。どっちかっていうと漢方薬と同じで、経験的にそれが効くと分かっているから有効なお薬、くらいのイメージ。だから自分自身が積極的に使うことはないと思う。
でも、薬だって立派に文化の一部だと思うし、伝統工芸とかと同列に保護していくべきだと思うんですよ。
だって西洋の医学を本格的に導入する前は確実に日本人の健康を支えてきたものの筈なんですから。
全国伝統医薬連絡協議会」は医療分野の重要な財産だと主張をしてますが、私は大賛成です。

それにですね、これは私の私見ですが、伝統薬はもしかしたら新薬鉱山かもしれないんですよ。
今書いてる「武松の瘧」の検証の中でも触れてるんですが、今漢方薬が注目を浴びてるんです。
実際いま最も有効なマラリア治療薬のひとつ、アーテミシニン(製品名アリネート)は生薬由来の薬です。
うちの大学の先生が話してくれたんですが、「林沖の火傷」で紹介した紫雲膏も医療、美容などの観点で注目を浴びているんだそうな。
日本の伝統薬の中にも新薬のヒントが隠されていたっておかしくないじゃないですか。何でみすみすその可能性を潰すかな。

伝統薬だけに限ったことじゃないけど、とにかく日本て国はどうしてこう、自国の文化を大切にしないのかなぁ。
無くなってから後で嘆いたってもう遅いのにさ。

2008
12,02

薬学英語という授業がありまして、薬学的分野で色々調べたことを英語で発表する授業です。
今回のテーマは免疫・ホルモン・神経伝達物質。

私は「アレルギーとプロバイオティクス」というテーマ。
「プロバイオティクス」というのはヨーグルトなんかの発酵食品を食べることで腸内細菌のバランスを整え、それにより免疫活性化を図ろうという試みです。
というのも、免疫はある程度菌と触れ合わないことには発達しないものなんですが、その触れ合う菌ってのは何も病原菌じゃなくて発酵食品中にいる乳酸菌とかでも良いんですよね。
だから「発酵食品を食べて菌を体内に取り込めば免疫力UP出来るんじゃね?」という理論です。
実際発酵食品を沢山食べる民族はアトピーの発症率が低いというデータがあるそうです。

因みに菌に接触しないと免疫が発達しないという話。この考え方を「衛生仮説」と言います。
先進国にアレルギーが多いのはこの衛生仮説で説明できます。
先進国は衛生環境が素晴らしく、予防接種なども充実しているため、菌と触れ合う機会が少ないんですよね。だから免疫のバランスがきちんと発達してなくてアトピーを引き起こすと言う訳です。

でも原稿をプリントアウトしたのが昨日だったので発表練習殆んど出来なかったので発表はまた来週。


◇参考文献

『アレルギー疾患予防への新展開~プロバイオティクスの可能性』
渡邉 映理, 白川 太郎「腸内細菌学雑誌」Vol. 19, pp.31-38 (2005)

『アレルギー疾患への応用』
斎藤博久「日本臨床免疫学会会誌」Vol. 28 (2005) , No. 2 pp.67-72



◆ニコニコ動画

【裏ゼルダ】時のオカリナを困惑しながら実況プレイ part1 1/3
「裏ゼルダ」なんてのあったんですね。
ちょwwwうp主の声wwwww

2008
11,29
実習試験終了ー♪
製剤は自信あるけど薬物動態がgdgdダタヨ……。orz

免疫の講義でインフルエンザの講義がありました。母者が職場でインフルエンザ対策の任務を負ってるようなのでしっかり聞いといたZE☆

折角なので母者への報告内容のご紹介。



◇インフルエンザと治療薬

インフルエンザウイルスはA~C型があり、A型とB型は抗原変異を起こしやすい。
スペイン風邪や鳥インフルエンザは若者の死亡率が高い。原因はサイトカインサージ(免疫の過剰反応)と考えられている。免疫応答により炎症性サイトカインの大量放出が起こり、全身性の炎症反応、臓器傷害が起きる。
インフルエンザ治療薬はシンメトレル(アマンタジン塩酸塩)、リレンザ(ザナミビル水和物)、タミフル(リン酸オセルタミビル)がある。
このうちシンメトレルは感染初期に効果的だがA型インフルエンザウイルスにしか効果はない。又、元々パーキンソン病治療薬だったものなので副作用が強い。
リレンザはA型、B型両方に有効だが投与方法が吸入なので使いにくい。
タミフルもA型、B型両方に有効だがB型への効果は薄い。しかし投与方法が簡便なので使い易い。精神神経症の副作用があるので10歳以上20歳未満には使用しない。

◇タミフル詳細

中外製薬より発売。
ウイルス表面の蛋白質に作用し、細胞内で増殖したウイルスの出芽を阻止する薬剤。
2003年以降東アジアで蔓延している鳥型(H5N1型)インフルエンザに有効なので鳥インフルエンザに対する備蓄が行われている。
因みに日本は世界の7割を消費している。
発症後48時間間以内に服用しないと効果がないので感染初期に適用。
A型、B型共に有効だがB型には効きにくいので、使用にはインフルエンザウイルスタイプの診断でA型であることを確かめる。(B型にはリレンザが良い)
インフルエンザ迅速診断キットとしてエスプライン、ラピッドテスト、タミテスト他14製品が存在。判定時間は15分、鼻腔、咽頭ぬぐい液を検体とする。
尚、タミフル耐性株は既に出現している。
副作用はアナフィラキシーショック、精神神経症。又、腎排泄型薬剤なので腎機能に問題がある場合は注意が必要。
2005年以降小児、中高生の異常行動による事故死が相次いだのを受けて厚生省は中外製薬に対し添付文書の改訂と「緊急安全性情報」の作成を要請。内容はタミフル使用の制限。ハイリスクグループに限る事、タミフル使用の危険性を認識し患者と家族の理解の上で安全性を確保できる事等。

◇インフルエンザ菌

全国の小児科医が待ち望んでいた(ぇ)インフルエンザb菌が今年12月日本上陸。
この菌による髄膜炎の治療薬はサノフィパスツール(第一三共製薬)
因みにインフルエンザ菌はインフルエンザウイルスとは別物。インフルエンザの原因と勘違いされたためこんな名前になっている。
肺炎球菌等とともに小児気道感染症の主な原因菌であるが、髄膜炎を起こすこともあり嘗めると怖い。

◇予防接種

インフルエンザワクチンはA香港型(H3N2型)、Aソ連型(H1N1型)、B型の三種混合ワクチンである。
不活化ワクチンなので免疫持続作用は弱い。有効率は健常人は70%だが老人等は30~70%と低い。
有効率は50%以上ないと感染の危険性がある。


詳しくは国立感染症研究所 感染症情報センターHPをご覧ください。


7165178f.jpg

本日の落書き。
李逵と牛。もしかしなくても年賀状デザイン意識してた。
何となくポージングが気に食わないので描き直す可能性大。



◆ニコニコ動画

【政策編】麻生太郎「ニコ割アンケートにこたえる!」vo.1
麻生さんの発送は割と好きかも知んない。(笑
【プライベート編】で「この国の可能性はすべて人。だって資源無いんだもん」という発言があったが、これはちょっと感動した。
因みに(゚⊿゚)←この顔は麻生さんの顔(主に口元)だということを知ったのはつい最近の事です。
2008
11,27
三○祭の所為で何故かうちのキャンパスまでここ1週間ほどずっと休講だったんですが、今日からやっと授業開始です。
そして明後日は楽しい楽しい製剤学と薬物動態実習試験が待っている♪楽しみだ~♪

……ンな訳無ぇだろ……。orz

すっかり忘れていたけど全然勉強してねーや。製剤学は個人的に好きなんである程度自学してるからまぁ良いけど、薬物動態苦手科目じゃねーか。orz
大変だ、大変だ、大変だったら大変だ♪(BGM「スーパートルコ行進曲-オワタ\(^o^)/」inニコニコ動画)
という訳で明日の放課後は友達と勉強会です。

あ、製剤学ってのは薬効成分ではない、基材なんかの研究をする学問です。多分。
「胃で溶けずに腸で効く」とか、ゆっくり溶けだすから「1日2回飲めばいい」とかいう薬のCMやってるじゃないですか。ああいう薬を開発するのに役立つ学問です。
あと、軟膏や化粧品で「手に取るとクリーム状なのに塗るとサッと伸びる」とかいうのありますよね。アレもそう。
流動学とか物理要素が強い分野です。高校の時物理好きだったからな、こういうのは結構楽しいです。

薬物動態は薬の生体内運命つーか何つーか、飲んだ薬が何処で吸収されて代謝されて、実際にどのくらい血中に分布するのか、どこの臓器に行きやすいかとか研究する学問です。多分。
これは数学的な話が多いので私はちょっと苦手です。

……私の好きな科目は物理と国語です。嫌いな科目は数学と社会です。
理系だからって物理好きだからって数学が得意な訳じゃない。

えー、薬学部ってのは案外物理・数学の知識つーか概念が分かってないと駄目な学部です。
今物理は製剤学に関係し、数学の微積分や統計は色んな分野でデータ整理に必要です。難しい文献読むしレポートも沢山書くから文章力、即ち国語も必要だし、論文は英語がデフォルト。社会薬学なんて学問もあるから社会も嘗めたらあかん。
もしこのブログを見ている人で薬学部を考えてる人がいたら、「こんなん何に使うんだろ」とか四の五の言わずに黙って勉強しとけ。学んで損することはない。絶対ない。
そうでなくとも何気に頭いい人多いから教養は身に付けておいた方がいい。実際私も何気ない雑学が役に立つ事もあれば、自分の常識のなさにorzする事も多々ある。



◆WEB拍手お返事

>カンロ様

勿論構いません。寧ろ本当に良いんでしょうかと誰にともなくブルってる小心者が此処にいます。(´ー`;)
ただ、唯今私の個人用PCが使えないので画像の加工が出来ません。という訳でサイズ変更が必要な場合ご自分で何とかして頂くしかないのですが……。
兎も角も第6話の完成楽しみにしてます!

オニグラスープ……作ってみようかなぁ。

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プロフィール
HN:
年齢:
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HP:
性別:
女性
誕生日:
1985/08/16
職業:
大学院生
趣味:
絵描き、漫画・ゲーム
自己紹介:
今春から大学院生&ペーパー薬剤師。
水滸伝との出会いの書は陳瞬臣・手塚修監修の漫画『中国の歴史』。初恋の人は林冲ですが何か。
山田章博と田中芳樹とKOKIAが大好きです。
『幻想水滸伝』も大好きだけど水滸ネタが尽きてきたならいい加減名前だけ使うのやめて欲しいぞ。(´・ω・`)
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